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価格(値段)と業者選びをどう考えるか?

皆さん気になる価格(値段)のお話。でも、せっかくガーデンハーモニーのホームページで書くのですから、「安いよ!」「高いよ!」といった単純な図式ではなく、業界内外を広く見渡して、なるべく客観的な視点で書くことにチャレンジしました。多くの皆さんにとって拠り所となり、お役に立てれば幸いです。

【注意】
客観的な表現を目指しますが、人間が表現するものに「100%客観的」はあり得ません。表現者の主観(色)が出てしまうものです。その点をあらかじめご理解のうえで、ご自身の判断にお役立て下さい(^^)

価格と請負の階層構造

例として、新築時の外構工事について模式的に表しました(実際にはこんな単純ではありませんが・・・)。ただ私は、この階層構造の違いは、程度がひどくなければ「それほど重要ではない」と思っています。A~Dの差は「良い or 悪い」ではなく、「お客さんが求めるもの」の差だからです。

Aグループ(上図)

同じ内容の外構であっても、価格は高くなるのが一般的です。「現場で施工する方々とのやり取りを、全てハウスメーカーさん等がやってくれる」という意味ですので、その「煩わしさからの解放や時間を 買っている」という意味になりますね。本当にお忙しい方にとっては、安い買い物なのかもしれません。外構について独自のお好みがないのなら、この「煩わしさからの解放や時間を 買っている」という選択もありだと思います。

Bグループ(上図)

同じ内容の外構であっても、価格は最も高くなるのが一般的です。規模が大きいハウスメーカーに多い階層構造です。「○○ハウスは大きい会社だから安心」「△△建設はテレビCMで見るから安心」という考えの方なら、中身はさておき「Bグループ=Aグループ+安心料」と信じてしまうのも手かもしれません

Cグループ(上図)

階層構造でいえばAグループと同じですが、Aと比べるとやや安くなること多いようです。「窓口が専門業者さんになる」ということで、より専門的な話ができます(できることになっています)。このグループは内容(思い・社風・人柄・モラル・方向性・コンセプト・プラン・・・等々)が全て。もし、そういった内容面に違いを感じない(または、こだわらない)場合は、価格だけが基準になるので、相見積が飛び交う悲しい過当競争になりやすいグループです。お客さんと業者さんが「中身の違い」を共感し合える・・そんなハッピーな結果になることを願っています。

Dグループ(上図)

同じ内容の外構であれば、価格は最も安くなるのが一般的です。ただ、小売の価格相場というものがありますので、必ずしも大幅に安くなるとは限りません。ここで難しいポイントがあります。それは「施工する現場の方々と、あなた自身が直接やり取りすること」です。あなたの好み・希望が、業者(職人)さんに伝わらないこともあり得ます。業者(職人)さんからの専門的なアドバイスを、あなたが理解できないこともあり得ます。そのリスクを全てあなたが背負うからこそ価格が安い・・ということです。ですから「仲の良い知人や親戚が外構の職人をしている」など、限定されるシチュエーションなのかもしれません。たま~にですが、心から尊敬できる素晴らしい方が "一匹狼" 的に事業をされていることもあるので、そんな業者(職人)さんに出会えたら運がいい!

重要!注意して下さい

1)上記A~Dの違いは、施工の質の上下とは全く関係ありません

2)上記A~Dは、請負の階層構造と価格だけを基準に見たものです。外構・庭で「好き」を大事にする方にとって本当に大切なのは、次の項です。

価格だけを基準にしない意味

あなたの好み・希望が全て

「どんな庭・外構を希望しますか?あなたの好みは?考え方は?ライフスタイルは?」・・結局これが全てです。10万円安くなろうと、20万円安くなろうと、あなたが求める庭・外構と違うものならば、それって全く意味がないですよね!違いますか?これは「良い/悪い」という上下の尺度ではありません。「あなたの好み」と「業者さんが提供するもの」が近いかどうか・・ということ。「共感があるか?」ということです。

複数業者への見積依頼

いくつかの業者さんにお見積をお願いする時は、あなたの好み・希望と条件だけを業者さんにお伝えして、フリーな状態でお願いして下さい。ご提示されるものはもちろん、そこまでのやり取りに、クッキリと業者さんの色・違いが出ますので、「あなたの好み・希望に合うかどうか?」判断しやすいと思います。たまに「どんな業者か?」も調べず 闇雲に多数の業者に見積依頼をする方がいらっしゃいますが、業者側も人間です。あなたの誠意は伝わります。

「何でも得意」はない

ここで大事なことがあります。それは、「何でも得意です」はあり得ない・・ということ。ですから、独自性の強いお好みがある方は、「大丈夫です。うちは何でも出来ますから」には気をつけた方が良いでしょう
「ブロック+コンクリート+金物メーカー既製品」を10年やってきた業者さんに「植物を多くナチュラルにお願いします」と希望しても難しい。ハウスメーカーの下請や造成工事だけでやってきた業者さんに、込み入った細かいプランを求めるのは難しい。逆も当てはまります。ガーデンハーモニーに、メインの部分で「化粧ブロックを高く積んで、カタログの○○~」と言われても、良い結果は出ません。
どの業者さんにも部分部分で向き不向きがあり、それは価格にも影響します。そしてその影響は、上下が規則的ではないものです。必ずしも「得意=価格が下がる」ではない・・ということ。その業者さんのその時の考え方を反映します。ですから、あまりミクロに見るのではなく、一本筋として「どんな業者さんなのか?」方向性・立ち位置をトータルに見ることが大事です。個性は素敵です(^^)

違いが必要ない場合

いわゆる相見積(=あいみつ)。他社さんの見積を持ち込んだりして、全くの同内容(同商品)で複数の業者さんに見積依頼する・・アレです。全くの同内容(同商品)なのですから、価格だけが基準になるのでしょうか?プロが見れば施工の質は全く違うのですが...そういった考えの方々がこのページを見るとは思えませんので、突っ込むのはやめましょう。

実は一番大切なこと?

ズバリ「人柄が合うか?合わないか?「居心地が良いか?良くないか?」
何度も打ち合わせをする。工期中は毎日のように顔を合わせる。できることなら工事の後も、気軽に相談できる良好な関係を続けたい。お客さんと業者さん(担当者さん)との接点は多いはずです。「あの業者さん、ちょっとなぁ...」という苦手意識があると、あなたの思いは伝わりません。気軽に質問や相談もできません。業者側からのアドバイスも半信半疑になります。人間どうしがやることですから、こういった人柄・相性・空気は必ず結果に影響します
これを書くと「それでもプロか!」みたいなツッコミが入りそうですが、でもやっぱり大事ですよ。価格だけを基準にして「工事が終わったら、ハイおさらば~」という関係ならば、少しの間ガマンすれば良い。でも、あなたが、好み・希望・夢・考え方・ライフスタイル・・・そういったことを深く伝えたいなら、形にしてほしいのなら、育てていきたいのなら、接点が増えますから。

同業の仲間への思い

どんなものを目指し、どんな価格にするか?それは各業者さんの自由です。でも、一つ考えてもらいたいことがあります。
この分野の価格構造は、「高い/安い」を語る以前に、脆弱です。多くの業界(ビジネス)の皆さんと接点を持つ私の実感です。今大切なことは「安くしますよ」ではなく、「あなたの仕事なら、こんなの安いもんだよ」と言われるような構造に切り替えることです。

小さな事で業者間で争っている時代ではありません。他の分野と同様に、この庭や外構など屋外空間の業界にもAIの波は来ます(来ています)。今これを書いている時点で既に、3Dプリンターの影響が出始めています。そういったテクノロジーの影響が及び始めた分野には、間違いなくグローバルな大資本が入り込みます。その時「うちの価格はどこにも負けない」なんていう売りは、水の泡よりも脆く全く意味を成しません。どんな波が押し寄せてきても、あなたにしか出来ないことや、あなたにしか醸し出せない人間らしさが、必ず突破口になります。一緒に「あなたにお願いしたい」と言ってもらえる仕事をしましょう!他の業者さんとの比較(価格が最たる例)ではなく、「あなたらしさ」を大切に。

オーダーメイドは高いのか?

最後は「業界全体を客観的に」とい視点を離れて、ガーデンハーモニーのこと。よく受ける「オーダーメイドと書いてありますが、お値段は高いのですか?」という質問について。フェンスを題材にして、分かりやすい比較をいくつか載せました。

【大切なこと】
過去の経験をもとに、ザックリとした価格の感覚を知って頂くための比較です。現場の状況やフェンスの仕様により価格は上下しますので、その点をあらかじめご理解のうえで参考になさって下さい。「同条件で、同じ場所に施工したら・・」という仮定です。
また、この比較は「どちらかが良い/悪い」ということではありません。メーカーの既製品をほとんど使わない私だって、メーカーの皆さんが素晴らしい商品を世の中に出していることに、リスペクトの思いを持っています。大事なことは「そもそも違うものを、無理やり比較している」ということです。「どんな条件の場所で、どちらを選ぶか?」という、あなたの好み・希望を大事にして参考になさって下さい。

比較1

A:エクステリアメーカーのメッシュタイプのフェンス(H800)
B:屋外でも高耐久の天然木フェンス(H800,横板の隙間70ミリでオーダーメイド)

Aの方が安くなります。(ブロックを除く)
ガーデンハーモニーでも、お隣との境界線で目立たない箇所などお客さんが重要視しないところは、「無理にお金をかけなくても良いのでは?」といったように、お客さんとコミュニケーションをとりながら、Aのタイプをお薦めすることがあります。

比較2

A:エクステリアメーカーのアルミフェンス(H800,透過率30%前後)
B:屋外でも高耐久の天然木フェンス(H800,Aと同等の透過率になるようオーダーメイド)

同価格帯になるか、Aの方がわずかに安くなる・・ことが多いです。(ブロックを除く)
厳しい効率化のもとで大量生産されるフェンスなので、材質や材料の使用量がそのまま価格に反映するようです。

比較3

A:メーカー既製品のフェンスでは対応不可
B:屋外でも高耐久の天然木フェンス(H800,透過率30%前後,小窓を造作したオーダーメイド)

Bが「オーダーメイドの造作あり」ですので、価格の比較ができません。(メーカーさんの既製品でも、完全な自由設計は無理でも、取付パーツのようなラインナップが存在します。)
繰り返しになりますが、これをもって「Aは×」という意味ではありません。「そもそも違うものである」ということをご理解下さい。

比較4

A:メーカー既製品の木樹脂フェンス(H2000,目隠しタイプ)
B:屋外でも高耐久の天然木フェンス(H2000,目隠しタイプになるようオーダーメイド)

この場合は価格が逆転して、Bの方が安くなることが多いです。様々な要因が考えられますが、ここでは割愛します。

いかがでしたか?ガーデンハーモニーのオーダーメイド造作について、なんとなくでも価格の感覚をつかんでもらえましたか? いずれにしても、オーダーメイドの本質は価格ではなく、「あなたの好み・希望・条件にピッタリ合わせる」ということです。お見積が「少し高くなった」という場合は、少し安くなるようプランを修正するだけです。その微調整こそがオーダーメイドの本質です

最後に一つ
ガーデンハーモニーのオーダーメイドは特別です。一般的に「オーダーメイド」といわれるものは、多くの皆さんにとって手が届かないことが多い。でも、ガーデンハーモニーのオーダーメイドは、多くの皆さんにとって「手が届くオーダーメイド」です。お客さんは"フツーの人"です(^^) もちろん、メーカー既製品の主要ラインナップばかりを使った事例と比較したら、価格は高くなります。でも、ズバリ!書きましょう。これだけのフルオーダーメイド対応で、「こんなに安いものはない」はずです。