あなたの家の庭も地球環境とつながっています

環境に負担をかけない庭づくり

あなたの家の庭も、地球環境とつながっています。「どんな庭にするか?」によって、環境にかける負担が大きく変わります。

  • 環境への負担が小さい庭=心地よく過ごせる庭
    これから書く「環境と庭」の話を読んで、「堅苦しい・ストイックだ」と感じる方が いらっしゃるかもしれません。でも、そんな堅苦しい話ばかりではありません。

    「環境への負担が小さい庭」は、「人間にとって心地よく過ごしやすい庭」になるのです。「環境づくり」が出来ている庭は、気持ちイイ〜!。水や空気が滞りなく動くので「人間にとっても心地よい庭」になるのです。

    他の生きものにとっても、地球にとっても、住まうご家族にとっても・・・皆ハッピー!そんな緑の庭をつくっています。
  • 都市型水害の原因に加担しない庭
    ゲリラ豪雨であっても、その雨水を地中深くに浸透・保水させて、地中をゆっくり移動しながら 木々の健康を育む庭をつくります

    庭の土(大地の肌)を、コンクリートやタイル・平板・レンガ張りなど面的な舗装で固めてしったり、人工芝で覆ってしまったりすれば、雨水は土の中に浸透していきません。降った雨はダイレクトに道路にあふれ出て、道路上を激流のように流れ去り、近隣や下流域の河川に流れ込み、都市型水害の原因になります。

    都市型水害(=少しの雨だけで道路が冠水し、家屋の浸水被害が発生し、川の水位が短時間で上昇し洪水につながる災害)は、自然災害というよりは 人災といえる災害です。
  • ヒートアイランド現象に加担しない庭
    庭の地面を コンクリート等で舗装せず 人工芝で覆わず、「庭の緑」を増やせば、ヒートアイランド現象の抑制に大きく貢献します

    都市部ほど気温が高くなる現象を「ヒートアイランド現象」といいます。日本中・世界中で そういった都市型の環境が集積すれば、地球規模の温暖化につながります。

    その原因は、「緑地や水面の現象」「アスファルトやコンクリート等で舗装された地面の増大」「自動車や建物などから排出される熱」「建物の密集による風通しの悪化」等だといわれています。
  • 木材(環境に負荷をかけない材料)を使う
    木材は、環境にかける負担が小さい材料です。二酸化炭素を吸収しながら育ち、その炭素を材料内に固定(二酸化炭素として放出しない)しているからです。

    国産材を使えば、輸送時の温暖化ガス排出量も減らせますし、日本の山が荒廃するのを防ぎ、自然災害を減らすことにもつながります。

    適正に伐採し 木材として有効に活用して、その後 計画的に植林することで、木材は持続性の高い材料になります。

    素朴であたたかみある質感ばかりでなく、環境面でも長所のある材料なのです。
  • 豊かな生態系・生物多様性を支える庭
    世界中で、森林など規模の大きい緑地が激減しています。里山の雑木林のような中規模の緑地も、開発により減り続けています。そんな危機的な状況で、都市部の住宅地にある 個人邸の「庭の緑」の役割が 期待されています

    点在する「庭の緑」が、里山の雑木林や公園の緑地など 比較的大きな緑地をつなぎ、総合的に ヒートアイランド現象の抑制に貢献するからです。

    また、例えば新型コロナウィルスなど、近年 世界規模で猛威をふるった感染病は人畜共通感染症で、その根本原因に「生態系の脆弱化」「生物多様性の低下」が挙げられています。

    誰にでも分かるように簡単に書くと・・・
    緑地(森林など)の減少や気候変動などにより、生態系が脆弱化(=生物の種類・数が減り、生物どうしのつながりが弱まる)すると、生物の増減が激しくなります。その影響で、人間の生活域に近い場所で 今まで目立っていなかった ある種のウィルスが増えて、人間に感染することがあります。

    緑を増やすことは、地球温暖化の進行スピードを遅くするだけでなく、生態系(生物の数・種類・つながり)の安定により 感染症を減らせる可能性もあるのです。そして、微力ではあっても「庭の緑」もそれに貢献できるのです。

    ※ここでは 分かりやすく簡単に書いてしまいましたが、詳しくは、国連機関のホームページや信頼性のある研究結果などご覧下さい。